【記事8】教材選びの極意|理英会・こぐま会・奨学社を徹底比較!わが家の「全部買わない」戦略
- 「全部揃えなければ」というプレッシャーから解放される教材選びの考え方
- 妻が分析した理英会・こぐま会・奨学社それぞれの強みと使い分け戦略
- こぐま会は「お話の記憶」「季節」の2冊に厳選する明確な理由
- 過去問の出版社別特徴(伸芽会・こぐま会)と「親用」「子ども用」の使い分け
- 講談社「動く図鑑MOVE」と小学館図鑑シリーズの正しい役割分担
- A3プリンターが教材費を大幅に削減する仕組みと「プリント50枚110円制度」
- 総費用約65万円で国立小学校合格を果たしたわが家の基礎→発展→実戦の黄金ルート
「本屋の受験コーナーに行くと、教材が多すぎてどれを選べばいいかわからない…」「こぐま会と理英会、結局どっちで揃えるべき?」「全部買ったら費用がとんでもないことになりそう」
国立小学校受験のペーパー対策を始めようとした時、多くのご家庭が教材選びの壁にぶつかります。
有名な出版社だけでも理英会・こぐま会・奨学社・伸芽会があり、それぞれが複数のシリーズを展開しているため、何から手をつければいいか迷ってしまいます。
わが家では、情報収集と分析を担当する妻が各社の教材を徹底的に比較検討し、「各出版社の強みだけをいいとこ取りする」という戦略を立案しました。
そして実行担当の私が、その戦略に基づいて日々の家庭学習で教材を活用しました。
この記事では、「全部買わない」けれど効果は最大化するという、総費用約65万円で国立小学校合格を果たしたわが家の教材選び戦略をお伝えします。
この記事の立ち位置と免責事項
本記事の内容は2024年以前の傾向に基づくわが家の体験談です。国立小学校の選考基準・出題傾向・制度は年度により変更される可能性があるため、必ず最新の公式情報をご確認ください。また、お子さんの特性・志望校・ご家庭の状況によって最適な教材は異なります。「わが家ではこうだった」という一例としてご参考ください。
教材選びの大前提:「全部買う」は費用対効果が悪い
妻の分析:各社の「強み」を理解して使い分ける
教材選びで最も陥りやすい失敗が、「不安だから評判の良いシリーズを全部揃える」ことです。
- 同じ分野の教材を複数社で重複して購入してしまう
- 子どもが消化しきれない量を買い込んでしまう
- 教材の特徴を理解せずに「とりあえず全巻」という選び方をしてしまう
わが家も最初は「良さそうなものを全部買ってしまおう」という衝動に駆られました。しかし妻の冷静な分析により、「教材は多ければいいわけではない」という結論に至りました。

理英会もこぐま会も奨学社も、それぞれに得意分野がある。
全部揃えるんじゃなくて、各社の強みを組み合わせれば費用を抑えながら効果的な対策ができるはず

なるほど。それなら子どもの苦手分野に応じて柔軟に調整もできるね
教材を「役割」で整理する妻の戦略
妻が立てた教材選びの基本戦略は、以下の4つの役割で整理することでした。
- 基礎固め用:全分野を網羅的にカバーし、抜け漏れを防ぐ教材
- 応用・発展用:基礎が固まった後、実戦レベルまで引き上げる教材
- 弱点補強用:特定分野の苦手を集中的に克服する教材
- 過去問・実戦用:志望校の傾向把握と本番慣れのための教材
この4つの役割ごとに、最適な出版社・シリーズを選ぶことで、重複を避けながら効率的な学習ルートを設計できました。
ステップ①:基礎固めは理英会「ばっちりくんドリル」
分野別構成と段階的難易度が秀逸
わが家のペーパー対策の土台となったのが、理英会の「ばっちりくんドリル」シリーズです。
基礎編の優れた点:
- 分野別(数量・図形・言語・常識・記憶など)に細かく分かれており、苦手分野の特定がしやすい
- 1冊あたりの分量が適切で、子どもが「1冊終わった!」という達成感を得やすい
- 問題の難易度が段階的に上がる設計で、無理なく力がつく
発展編の優れた点:
- 基礎編で身につけた力を応用する問題構成
- 複数分野を組み合わせた複合問題で実戦力を高める
- 国立小学校の実際の出題レベルに対応
わが家での具体的な使い方と「1問ごと丸付け」との相性
まず基礎編で全分野を一通りこなし、子どもの得意・苦手を把握しました。
その後、苦手分野の基礎編を繰り返しながら、得意分野は発展編に進むという使い方が効果的でした。
ここで活躍したのが、わが家独自の「×をつけない1問ごと丸付け学習法」です。
- 1問解くごとにその場で大きな赤丸をつけ、「ここまでできたね」と声をかける。
- ×は基本的につけず、間違えた問題だけ後でコピーしてやり直す。
このやり方は、細かい達成感が積み上がる理英会の構成と非常に相性が良く、後述する「プリント50枚110円制度」とも連動して学習量が飛躍的に増えました。
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ステップ②:こぐま会は「2冊厳選」で十分
妻の戦略的判断:なぜ2冊だけなのか?
こぐま会の教材は非常に高品質で有名ですが、ラインナップが豊富すぎて「全部揃えなければ」という焦りが生まれやすい教材でもあります。
妻の分析により、わが家では以下の2冊に絞りました。
- こぐま会「お話の記憶」
多くの国立小学校で出題される重要分野です。
こぐま会の教材は問題の質が高く、音声教材も充実しているため、この分野の強化には最適と判断しました。 - こぐま会「季節」
常識問題の中でも「季節」は国立受験で頻出です。
日常生活の体験と組み合わせて学習することで、知識の定着率が向上します。
それ以外の分野(数量・図形・言語など)は理英会シリーズで十分カバーできるため、重複購入を避けることで費用を大幅に抑えられました。この「こぐま会は2冊だけ」という決断が、教材費を大きく削減してくれました。
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ステップ③:仕上げは奨学社「ハイレベ合格ワーク100」
本番レベルへの橋渡し教材として最適
理英会で基礎から発展まで固めた後、実戦演習として導入したのが奨学社の「ハイレベ合格ワーク100」です。
- 難関校レベルの良問を100問収録
- 実際の考査に近い出題形式で本番慣れができる
- 理英会で培った基礎力を試験レベルまで引き上げる効果
- 1冊で複数分野の総復習ができるため、直前期の総点検に最適
使うタイミング(わが家の一例):
理英会の基礎・発展が一通り終わった後、本番3〜4ヶ月前から使い始めるのが効果的です。わが家では年長後期の仕上げ段階で使用し、基礎が固まった後の実力確認・総仕上げとして活用しました。
この教材ルートを徹底した結果、筑波選抜模試で上位10位以内に入るレベルのペーパー力を身につけることができました。結果として筑波大学附属小学校の初回抽選では落ちましたが、このペーパー力は別の国立合格につながりました。
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ステップ④:過去問は「親用」と「子ども用」で使い分け
妻の分析:伸芽会とこぐま会の特徴比較
過去問は志望校対策の要ですが、出版社によって特徴が大きく異なります。
妻の徹底比較により、以下の使い分けが最適と判明しました。
伸芽会の過去問(親の分析用):
- 「一番詳しく書いている」
- 解説の厚みと傾向分析が圧倒的に充実
- 出題の意図や学校が求める力の解説が詳細
- 妻が志望校の傾向を深く理解し、家庭学習の方針を立てるために活用
こぐま会の過去問(子どもの演習用):
- 妻の評価:「やりやすさが優秀」
- 子どもが実際に取り組む際の使い勝手が良い
- 問題のレイアウトや見やすさが工夫されている
- 私が横について、時間を計りながら本番形式で解かせる際に使用
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A3プリンターで教材費を大幅削減する仕組み
なぜA3プリンターが「家庭学習の生命線」なのか
わが家の低コスト戦略の核心は「塾はスポット受講に留め、家庭学習を主軸にする」というものでした。この戦略を成功させるために、最も重要だった投資がA3対応プリンターです。
教材活用の基本ルール
問題集に直接書き込んでしまうと、1回解いただけでその教材は使えなくなってしまいます。ペーパー対策で最も重要なのは「間違えた問題を、日を空けて何度も解き直すこと」です。
家庭学習主軸で受験を乗り切るには、以下の作業が日常的に必要になります:
- 本番サイズでの練習:実際の考査ではB4・A3サイズの大きな用紙が使われることが多い(2024年以前傾向・要最新確認)
- 問題集の効率的コピー:間違えた問題を繰り返し解くため、元の問題集を傷めずにコピーが必要
- 大量印刷への対応:「プリント50枚110円」制度では、毎日複数枚の印刷が必須
A4プリンターでは分割印刷の手間が膨大になり、家庭学習の効率が大幅に低下します。
わが家では、A3対応インクジェット複合機を導入することで:
- 塾でもらった問題をそのままのサイズでコピー
- 市販問題集を裁断せずに原寸大でコピー
- 毎日のプリント準備時間を大幅短縮
- 同じ問題を何度でも繰り返し解けるため、確実な定着が図れる
導入には初期投資が必要ですが、長期的に見ると教材の重複購入を避けられる分、費用を抑える効果があるとわが家では感じました。
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「プリント50枚110円」を支える環境整備アイテム
モチベーションを可視化する仕組み
A3プリンターの導入と同時に、わが家の学習量を劇的に増やしたのが「プリント50枚110円のお小遣い制度」です。
この制度を成功させるには、「自分がどれだけ頑張ったか」を子ども自身が視覚的に理解できる環境が必要でした。
- 未実施トレイ:毎朝、その日やるべきプリントをA3でコピーして「未実施トレイ」にセット
- 1問ごと丸付け:子どもが解いたら、その場で大きな赤丸をつける(×はつけない)
- 完了ファイル:丸がついたプリントを、子ども自身の手で「完了ファイル」に綴じる
- カウントと報酬:ファイルが分厚くなっていくのを楽しみながら、50枚溜まったら110円と交換
この「完了ファイルが分厚くなる」という物理的な達成感が、子どものやる気を爆発させました。
×をつけないことで「できた!」という成功体験だけを積み重ねる設計にしたことで、学習量がそれ以前と比べて約3倍に増えました。
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常識・知識の土台は図鑑で効率的に構築
なぜ図鑑が受験対策になるのか
国立小学校受験のペーパー・口頭試問では、以下のような「生活・自然知識」が頻出します:
- 季節の植物・動物・行事
- 野菜・果物・魚などの食べ物の知識
- 身近な道具の使い方・仕組み
- 生き物の特徴・生態
これらは問題集だけで対策するより、図鑑を日常的に「遊び道具」として使う方が自然に身につきます。
2種類の図鑑の明確な役割分担
わが家では、目的の異なる2種類の図鑑を戦略的に使い分けました。この使い分けが受験対策の効果を大きく左右します。
講談社「動く図鑑MOVE」:特定領域の深掘り専門
- 役割:動物・鳥・昆虫・恐竜・宇宙など、特定分野への興味と深い知識を育てる
- 特徴:DVD付きで、本を読む前の段階でも映像から興味関心を引き出せる
- 活用法:「DVDで興味を持つ→本で深掘りする」という流れで、特定の生き物や自然現象への関心を深める
小学館「せいかつの図鑑」「きせつの図鑑」「ふしぎの図鑑」:生活常識の土台作り
- 役割:現代の核家族化で、おじいちゃん・おばあちゃんから昔ながらの行事や生活の知恵を学ぶ機会が激減している部分を補填
- 特徴:季節の行事・生活道具の使い方・食べ物の知識など、受験の「常識問題」に直結する内容が体系的に整理
- 活用法:日常生活で「これ何に使うの?」「この行事はいつ?」という疑問が出た時の確認ツールとして
この2種類は互いに補完し合う関係にあり、どちらか一方だけでは受験対策として不完全です。
- MOVE:子どもが「もっと知りたい!」と興味を持った特定分野を深掘り
- 小学館:受験で問われる「当たり前の常識」を体系的に補強
ペンギンとの意外なつながり
図鑑が生んだ口頭試問の成功
わが家の子どもがペンギンに興味を持ったきっかけも、動く図鑑MOVEの鳥のページを一緒に見ていたことでした。
「かわいい鳥だね」という日常の会話が、お小遣い制度でペンギンのぬいぐるみを購入するという体験につながり、最終的に口頭試問での「一番の宝物」という回答に結実しました。
「勉強させよう」と思って与えた教材より、「一緒に楽しもう」と使った図鑑の方が、はるかに深い学びにつながることがあります。
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高額教材より「トド英語・トド算数」が大正解
年少期の学習アプリ・動画活用について、わが家には明確な失敗と成功の体験があります。
❌ 失敗:某有名英語教材システム(数十万円)
購入したものの、わが家の子どもには全くハマらず、DVD視聴程度で終了。今後小学校で使うかもしれませんが、受験には必須ではありませんでした。
⭕ 大成功:トド英語・トド算数(月額1000~1500円)
タブレットでゲーム感覚で進められるため、子どもが夢中になって学習。数の概念や英語への親しみを自然に育てられました。
高額教材=効果的とは限りません。子どもの興味と相性を見極めることが最優先です。
天井ボール事件から学んだ教訓
ここまでペーパー教材について語ってきましたが、国立小学校受験はペーパーだけでは合格できません。
わが家は本命の国立の前に、場慣れのために私立小学校を練習受験しました。
しかしその行動観察の最中、子どもがふと天井にボールが挟まっているのを発見し、試験官に向かって「あ!ボールがひっかかってますよ!」と無断で発言してしまったのです。
結果は当然不合格。
この「天井ボール事件」は親としては青ざめましたが、ペーパー教材だけでは身につかない「集団の中での振る舞い」や「指示に従う力」の重要性を痛感する貴重な教訓となり、その後の国立本番での行動観察対策に大きく活きました。
まとめ:わが家の「全部買わない」黄金ルート
妻が立案した黄金ルート:
理英会(基礎・発展)
→こぐま会(お話の記憶・季節)
→奨学社(ハイレベ100)
→過去問(伸芽会・こぐま会)
カテゴリ別おすすめ教材まとめ:
- 環境整備:A3プリンター(家庭学習主軸戦略では最重要投資)
- ペーパー基礎〜応用:理英会「ばっちりくんドリル」(基礎編→発展編)
- ペーパー実践・仕上げ:奨学社「ハイレベ合格ワーク100」
- お話の記憶・季節:こぐま会(この2冊のみ)
- 特定分野の深掘り:講談社「動く図鑑MOVE」(動物・鳥・昆虫など、DVD付きで興味喚起)
- 生活常識の土台:小学館「せいかつ・きせつ・ふしぎの図鑑」(核家族で失われた知恵を補填)
- 巧緻性:折り紙・ハサミ・のり(100均素材で十分)
費用を抑える3つのポイント:
- 各出版社の強みを理解して使い分ける
- こぐま会は2冊に厳選し、重複購入を避ける
- A3プリンターで教材を繰り返し活用する
わが家が総費用約65万円で国立小学校合格を果たせた理由の一つは、「必要な道具には投資し、教材は厳選する」という判断でした。
高額な教材を揃えることより、選んだ教材を毎日継続してやり切ることの方が、はるかに合格に近づきます。
